AIには、大容量のデータ・ストレージが不可欠。

AIイノベーションの次の波には、大量のデータを保存し、有効活用することが非常に重要です。

AIの可能性を最大化するために重要なのはバランス。

アプリケーション開発者たちは、AIモデルのトレーニングと展開にしのぎを削っており、彼らが特に重視しているのは、適切なデータを見つけ、コンピューティング性能を増強することです。一方で、AIモデルやアプリケーションが急増するなか、どうすれば、それらが生成する大量のエクサバイト・データを保存できるかが緊急課題となっています。AIワークロードに対応するには、AIデータ・ワークフロー全体で、重要なメモリおよびストレージ技術を組み合わせる必要があります。しかし結局のところ、AIのスケールアップには、ハードディスク・ドライブが必要です。

幅広いメモリおよびストレージがAIを支える。

学習、創造、改善に必要なデータをAIに与えるには、さまざまなストレージ技術が必要です。高スループットのメモリから大容量のハードディスク・ドライブに至るさまざまなストレージを組み合わせてあらゆるAIワークロードに適合させるには、パフォーマンス、コスト、および拡張性に対するニーズのバランスを取ることが重要です。 

AIデータのほとんどは、最終的にハードディスク・ドライブに保存される。

AIコンピューティング・クラスタが、言語モデルの訓練、実行、最適化を可能にします。また、GPU、CPU、NPU、TPUと高性能メモリ・デバイスの緊密な連携が、テラバイト、さらにはペタバイト/秒のスループットを実現し、並外れた計算性能を発揮します。こうした技術を使用し生成した入出力データは、ネットワーク・ストレージ・クラスタに向かい、主にハードディスク・ドライブに長期保存されます。その後、将来の再トレーニング、品質管理、コンプライアンス確保に利用されます。

世界最大のデータ・センターでは、ハードディスク・ドライブが選ばれている。

今日の最先端AIイノベーターは、世界最大のハイパースケール・データ・センターやクラウド・データ・センターも運営しています。こうした企業は、オンライン・エクサバイト¹の90%をハードディスク・ドライブにあえて保存していますが、これは、大容量ストレージであるハードディスク・ドライブにしかない、価格対性能の価値が認められていることを意味します。SSDも重要な技術ではありますが、AIに最適化されたアーキテクチャの導入が進み、これからもデータの大半がハードディスク・ドライブに保存されることになるでしょう。

ハードディスク・ドライブが大規模AIに最適な理由。

AI時代の今日、爆発的なデータ増加によって、スケーラブルな大容量ストレージが求められています。ソリッド・ステート・ドライブ (SSD) は、低レイテンシのワークロードにとって重要な技術ですが、大規模なAIを支えているのは、ハードディスク・ドライブです。その理由は3つあります。

スケールのメリット。

TBあたりのコストを考えると、ハードディスク・ドライブはSSDよりも6倍効率的に調達可能なため、AIデータ・ストレージの構築にはハードディスク・ドライブが合理的な選択肢となります。²

エクサバイト規模の生産性。

資本支出を指標にすると、ハードディスク・ドライブはNAND業界の製品よりも9倍効率的に製造できます。³

大規模な持続可能性。

ハードディスク・ドライブは、SSDに比べ、テラバイトあたりの動作時消費電力が4分の1になり、エンボディド・カーボンも10分の1に抑えられます。⁴

ハードディスク・ドライブは、AIデータ・ストレージのバックボーン。

ハードディスク・ドライブは、AIデータ・ワークフロー全体をサポートすることにより、AIモデルの検証において重要な役割を果たしています。

  1. 以下の文書に基づくSeagateの分析、IDC『 Multi-Client Study, Cloud Infrastructure Index 2023: Compute and Storage Consumption by 100 Service Providers』(2023年11月)

  2. 以下の文書に基づくSeagateの分析、Forward Insights『Q323 SSD Insights』(2023年8月)、IDC『Worldwide Hard Disk Drive Forecast 2022-2027』(2023年4月、文書文書番号US50568323)、TRENDFOCUS『SDAS Long-Term Forecast』(2023年8月)

  3. 5間年のライフサイクルで見たエンボディド・カーボンを使用。

  4. McAllister, S.氏らによる『A Call for Research on Storage Emissions』、Hotcarbon.org、2024年。