次世代のエンタープライズ・ハードディスク・ドライブ容量
データ時代の到来によって、ストレージ容量拡大のニーズは天文学的なスピードで高まっています。ハードディスク・ドライブの容量は、データ増大の需要に応じて増え続ける必要があります。これらのニーズに応えるために、当社のエンジニアリング・チームは、いくつかの最も複雑なナノスケールの記録技術と並行してHAMR(熱補助型磁気記録)を開発し、Mozaic 3+プラットフォームを作成しました。これにより、3TB/ディスク以上という前例のない面密度で大容量ストレージを実現します。
ハードディスク・ドライブ容量を増やすために、当社のエンジニアたちは、より多くのデータ・ビット、すなわち「粒子」を各ディスク・プラッターに入れられるように、1平方インチ当たりの表面積に詰め込めるビットの密度を高めようと試みています。ディスク当たりのビット数が増えるということは、それだけ多くのデータを保存できるということです。
しかし、ビット密度が増えると粒子間の距離が縮まり、各粒子の磁気によって周辺の粒子の磁気方向に影響が出る可能性があります。そうすると、常温での各粒子の安定性(「熱安定性」)に問題が生じます。この問題を解消するためには、粒子が互いに干渉しないように、粒子を熱的に安定させる新しい素材を使ったディスク・プラッターの製造が不可欠となります。
そのようなディスク・プラッターを使えば各ビットは常温でも非常に安定します。しかしここで、「非常に安定したビットの磁気方向を変えたい場合はどうすればいいのか?粒子が熱的に安定している場合に、ハードディスク・ドライブに新しいデータをどうやって書き込めばいいのか?」という第二の問題が生まれます。
Mozaic 3+に搭載されたHAMRテクノロジーは、これらの問題を解決します。HAMRでは、磁気と熱の安定性を維持しながらデータ・ビットをより小さくして高密度に集約することを可能にする新しいメディア磁気技術が各ディスクに必要です。それぞれの記録ヘッドに取り付けられた小型レーザー・ダイオードがディスクの特定の微小領域を加熱することで、記録ヘッドが各ビットの磁気極性を反転させ、データを書き込みます。各ビットは1ナノ秒で加熱・冷却されるため、HAMRレーザーがドライブの温度に影響を与えたり、メディア全体の温度、安定性、または信頼性に影響を与えたりすることは一切ありません。
Advanced Storage Technology Consortium (ASTC) によると、HAMRは、データ保存可能領域におけるデータ・ストレージ容量(ディスクの「面密度」)を拡大するための重要なストレージ技術革新であると言われています。この面密度の向上により、今後10年間でハードディスク・ドライブ製品の開発と進歩が急速に進むことが期待されます。
SeagateのMozaic 3+ホワイト・ペーパーでは、ディスクあたりの比類のない記録密度を実現するHAMR技術を特徴とし、将来に備えた大容量ハードディスク・ドライブを実現するデータ・ストレージの画期的な進歩について詳しく説明します。
容量を増やすだけでは解決策として不十分です。高速のデータアクセスが伴わなければ、データの持つ可能性を存分に引き出すことはできません。
Seagateが実施したテストでは、HAMRの読取り/書込み性能は業界の信頼性基準をはるかに超えて、顧客の要件を20倍も上回っていることが実証されています。
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