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LaCie RAID Managerユーザ・マニュアル LaCie RAID Managerユーザ・マニュアル
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主な機能と用語

LaCie RAID Manager に関連する主な機能と用語を確認するには、以下のリンクを使用してください。

構成

アレイ

アレイとは、2 つ以上の物理ディスクを組み合わせて、オペレーティング システムからは単一のボリュームに見えるものです。

RAID

RAID とは、Redundant Array of Independent Disks (独立ディスク冗長アレイ) の略語です。RAID には「アレイ」という語も含まれています。多くの場合、2 つの用語は同じ意味で使われています。

RAID レベル

ディスクは、「RAID レベル」と呼ばれるさまざまな RAID 構成で組み合わされます。選択する RAID レベルは、次のような重要視するストレージの属性によって異なります。

容量保存できるデータの総量
パフォーマンスデータがコピーされる速度
保護データが失われるまでに故障を容認できるディスクの数

初期化

アレイの初期化は、データ処理時のエラーの防止に役立ちます。カスタム アレイの作成には 2 つの選択肢があります。

なしデータ チェックをスキップします。データ エラーが発生するおそれがあるため、このオプションは推奨されません。また、アレイの整合性チェックを実行できません。
高速高速初期化は破壊的なプロセスで、すべての物理ディスクの MBR (Master Boot Records) を含めて、アレイのすべてのデータを消去します。プロジェクトの開始前に短時間でチェックを行う場合は、高速初期化を使用します。ただし、このオプションではアレイの完全なチェックは実行できません。このため、高速初期化はデータ処理エラーの防止には役立ちません。完全初期化ではないため、アレイで高速を使用する場合は整合性チェックは実行できません。
バックグラウンドアレイ上のデータの整合性を確保するために、すべてのミラーリングまたはパリティ ブロックがチェックされ更新されたことが保証される完全初期化。バックグラウンド初期化では、アレイに保存されていたデータは削除されます。ただし、バックグラウンドでプロセスが実行されるため、初期化時にアレイを使用できます。バックグラウンド初期化時にアレイに書き込まれたデータは安全です。

バックグラウンド初期化は、アレイの総容量によっては数時間を必要とする場合があります。ハイエンドのビデオやグラフィック プロジェクトを使用しているときには特に、初期化プロセス時のパフォーマンスが影響を受ける可能性があります。
フォアグラウンドアレイ上のデータの整合性を確保するために、すべてのミラーリングまたはパリティ ブロックがチェックされ更新されたことが保証される完全初期化。フォアグラウンド初期化はバックグラウンド初期化よりも高速ですが、初期化の処理中にアレイに新しいデータを書き込むことはできません。
警告 - 既存のアレイで初期化を実行する前にファイルをバックアップしてください。初期化の前から存在するアレイのファイルは削除されます。ただし、初期化中に新しいデータを書き込むことは可能です。

スペア ドライブ

スペアとして指定されたハードディスク ドライブは、アレイ内のハードディスク ドライブで障害が発生した場合のみ使用されます。

スペア ハードディスク ドライブは、アレイ内の 1 つのハードディスク ドライブで障害が発生した場合に使用されるために待機しています。[自動再構築] が有効化されている場合は、自動的に、障害が発生したハードディスク ドライブの代わりにスペア ハードディスク ドライブが配置されます。再構築プロセスの一部として、スペア ハードディスク ドライブをアレイ内に取り込めるように、デバイスで、データがスペア ハードディスク ドライブに同期されます。ハードディスク ドライブが、自動再構築でデータを同期するためのスペアとして割り当てられている必要があります。

スペア ドライブを RAID 0 アレイに割り当てることはできません。

スペア ハードディスク ドライブを使用することの最大の利点は、アレイを再構築するための無駄な待ち時間を削減できることです。言い換えると、筐体内のすべてのハードディスク ドライブが 1 つまたは複数の アレイに使用されている場合は、障害が発生したディスクのスペアとして割り当てるために使用できるハードディスク ドライブはありません。このような場合は、LaCie サポートに問い合わせて、LaCie を通じて購入されたハードディスク ドライブを交換する必要があります。ハードディスク ドライブがデバイスに同梱されていなかった場合は、代替品を探す必要があります。通常、ハードディスク ドライブの障害はアレイの劣化を意味するので、RAID によるデータ保護はできなくなります。さらに、アレイ内の他のハードディスク ドライブが故障すると、データが失われます。このため、交換用のハードディスク ドライブが使用できない場合は、かなりの時間とデータが失われるおそれがあります。

スペアを使用することの明白な欠点は、スペア ハードディスク ドライブがハードディスク ドライブの障害に備えて待機しているため、そのストレージ容量が無駄になることです。スペア ハードディスク ドライブとして待機している間は、ストレージ容量として使用することはできません。

LaCie RAID Manager にはスペア ドライブのオプションが 2 つあります。

グローバル スペア ドライブグローバル スペア ドライブは、どのアレイでも使用できます。複数の アレイがある場合は、この方法が適しています。
専用スペア ドライブ専用スペア ドライブは、特定のアレイの再構築にのみ使用されます。

ストライプ サイズ

ストライプとは、アレイ上の 1 つのデータ ブロックを示します。ストライプ サイズは、アレイ内の次のディスクに移動する前に 1 つのディスクに書き込まれるデータ量 (単位は KB) です。ストライプ サイズの範囲には 64K、128K、256K、512K、1024K があります。ストライプ サイズの選択肢は、デバイスによって異なります。

ストライプ サイズが大きいほど、RAID コントローラが物理ディスク上のデータ ブロックを読み書きするために必要な時間が長くなります。ストライプ サイズを構成するときは、次の点に注意してください。

  • オーディオ、ビデオ、グラフィックなど大量のデータ転送を必要とするアプリケーションには大きなストライプ サイズを使用してください。
  • 電子メール、ドキュメント、ウェブ リソースなどサイズの小さいコンテンツを使用するアプリケーションには小さなストライプ サイズを使用してください。

ストライプ サイズは、アレイの構成で割り当てできます。

メンテナンス

自動再構築

自動再構築が有効化されている場合は、スペア ハードディスク ドライブが使用可能であれば、劣化したアレイが自動的に再構築されます。アレイの劣化とは、通常、1 つまたは複数のハードディスク ドライブで欠落またはエラーが発生している状態を意味します。

アレイで消失する可能性のあるディスクの数は、RAID レベルによって変わります。RAID 5 アレイでは、1 つのハードディスク ドライブが消失する可能性があります。RAID 6 アレイでは、2 つのハードディスク ドライブが消失する可能性があります。専用またはグローバルのスペア ハードディスク ドライブがない場合は、再構築を開始できません。

自動再構築が無効化されている場合は、故障したハードディスク ドライブを正常なハードディスク ドライブと交換して手動で再構築を開始すると、劣化したアレイを再構築できます。

重要な情報 - 再構築中は、データは保護されません。再構築が完了して、すべての情報がスペア ハードディスク ドライブと同期されると、RAID アレイでデータが保護されます。このため、再構築中に 2 つ目のハードディスク ドライブに障害が発生すると、 アレイは破損し、データは消失します。

整合性チェック

整合性チェックでは、アレイのパリティまたはミラーリングされているデータの整合性が確認されます。アレイの通常の保守作業の一部として、整合性チェックを行うことを強くお勧めします。また、アレイが予想されるパフォーマンスで動作していない場合、整合性チェックを実行してください。

整合性チェックは、バックグラウンドまたはフォアグラウンド初期化を行ったアレイで実行できます。高速初期化のアレイや初期化を行っていないアレイでは、整合性チェックのオプションは使用できません。また、バックグラウンド初期化の実行中やディスク チェックの処理中は、整合性チェックは使用できません。

ディスク チェック

整合性チェックでは、アレイのパリティまたはミラーリングされているデータの整合性がスキャンされるのに対して、ディスク チェックでは、単一のハードディスク ドライブ上のエラーを検索します。通常の保守作業の一部として、個々のディスクでディスク チェックを実行します。

初期化または整合性チェックが実行中の場合は、ディスク チェックは使用できません。

SMART ステータスのポーリング

SMART (Self-Monitoring, Analysis and Reporting Technology) は、ドライブの信頼性についてのさまざまな指標をレポートするハードウェア監視システムです。LaCie RAID Manager で筐体内の各ディスクの SMART ステータスを収集してレポートするように構成できます。

SMART ステータスを有効にすると、パフォーマンスに悪影響を及ぼす場合があります。

パフォーマンス

キャッシュ

メディアをキャッシュすると、ファイルをアレイのストレージに直接送る代わりに、選択した場所でファイルを保持することによって、LaCie デバイスのパフォーマンスを向上させることができます。コンピュータはハードディスク ドライブを検索する代わりにキャッシュから直接データを受け取れることになり、転送が高速になります。データのキャッシュにより、LaCie 製品のパフォーマンスが最適化されます。

メディアのキャッシングには 2 つのオプションがあります。

アレイ キャッシュアレイ上でメディアをキャッシュします。データはバッファに格納され、その後、適切な時期にアレイへ書き込まれます。
ディスク キャッシュディスク上でメディアをキャッシュします。データは一時的にディスクのキャッシュに格納され、その後、アレイへ移動されます。

パフォーマンスを向上させるためには、データのキャッシングをお勧めしますが、データ保護やデータ破損に関連する欠点もあります。停電時にキャッシュからアレイへのデータ転送が完了しなかった場合、データの整合性が失われるおそれがあります。無停電電源装置 (UPS).のような、遮断されない安定的な電源装置を使用してください。UPS を使用すると、施設やオフィスで電気が突然切れても、LaCie デバイスを安全にシャットダウンできます。

キャッシングの無効化

データ キャッシュが無効の場合は、すべてのデータがアレイからアクセスされます。ワークフローにおいてデータ保護が最も重要な場合、このオプションをお勧めします。キャッシュが無効の場合は、データへのアクセスはキャッシュが有効なときほど高速ではありませんが、ハードウェア RAID コントローラとお使いの Thunderbolt テクノロジーのバージョンによって、十分に高速な転送速度を実現できます。