Starchive & Seagateのケーススタディ
Starchiveは、Seagate Lyve Cloudを活用してデジタル・ストレージを再定義することで、メディア業界が抱える課題に対する拡張性の高い解決策を手にしました。両社は力を合わせてコンテンツ管理の新時代を切り開いています。
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デジタル・ストレージの革新を目指すなかで、Starchiveは顧客の大容量データに対応して移行作業を拡大する必要に迫られていました。Starchiveは、Seagateの高度な技術とソリューションを採用することで、膨大な量のデータを効率的にクラウドに移行できました。その量は数十テラバイトからペタバイトに及んでいます。このコラボレーションによりコンテンツ管理を合理化した結果、Starchiveはより大きな顧客にサービスを提供できる能力を手にしました。両社は力を合わせてメディア界のみならずデジタル・ストレージのソリューションと機能を再定義しつつあります。
Starchive (www.starchive.io) は、先進的なデジタル・アセット企業です。あらゆる分野と規模のコンテンツ・クリエイターを視野に、クリエイティブな作品を保存し活用する方法に革新をもたらすことを目標に掲げています。現在のデジタル時代にクリエイターが直面する課題を認識し、デジタル・アセットの管理、保存、収益化の基盤となる包括的で使いやすいプラットフォームを提供しています。Starchiveのソリューションの狙いはこの複雑なプロセスのシンプル化です。その手段として、メディアに潜在する価値を引き出すカスタマイズ可能な革新的データモデルを備えた、クラウドベースのアクティブな統合ストレージ・ソリューションを提供しています。
Starchiveが提供するソリューションは、クリエイティブなプロセスの独自性を意識して構築されているため、単なるストレージ・ソリューションではありません。クリエイティブなワークフローとシームレスに統合された集中化ソリューションであり、クリエイターやコンテンツ・オーナーは、作品を保存するだけでなく、コンテンツの可能性を理解し引き出すことができます。このソリューションはまた、強力な検索機能とコラボレーション機能を備え、デスクトップやデバイスに保存されたコンテンツに対してストリーミングで瞬時にアクセスすることもできます。
Starchiveの主な目標は、コンテンツ・オーナーがデジタル・アセットを自分自身で管理できるようにすることです。これによって、作品の利用、共有、収益化が容易になります。同社は、映像業界のみならずメディアとエンターテインメントを対象に、クラウド・ストレージの状況を再定義することに全力を注いでいます。メディアの要求に応えるために構築された次世代のクラウド・ストレージ・ソリューションを、Google Drive、Dropbox、iCloudといった大手のサービスに対抗できる価格で提供することを目指しています。
Starchiveのビジョンの際立った点は、制約のないアクセスの実現を重視していることです。経営陣は、オリジナルのサイズや種類にかかわらず、どのようなデバイスでもプレビューや再生ができることの重要性を強調しています。この分野の他の多くサービスは、費用対効果が高いものの、プレビューが可能なコンテンツに対する迅速なアクセスが制約されています。この妥協のないアクセシビリティは、特に現在、不可欠なものになっています。保存したデータに対する迅速かつ良好な理解、管理、入手、検索、共有が求められているからです。
同社は、コンテンツの共有とストリーミングが制約なくできる文化の育成を目指しています。目標としているのは、公開しようとするたびにファイルやデータを移動させる複雑な作業でユーザーに負担をかけることなく、簡単にこれを実行できるようにすることです。根底にあるのは、柔軟性と使いやすさを追及し、サイズやフォーマットを問わずどのようなタイプのメディアにも適応できる、性能重視のアクティブなクラウド・ストレージ・ソリューションを手ごろな価格で提供したいという願いです。
Starchiveの共同創設者であるリチャード・アベリット (Richard Averitt) 氏は、次のように述べています。「コストや余計な作業負荷に悩まされることなく、最先端のストレージが提供する共有、アクセシビリティ、ストリーミングの機能を使えるようにすることが本当に必要でした」。
デジタル・アセット管理の再定義に向けたStarchiveの取り組みには、いくつかの明確な課題がありました。デジタル・コンテンツの膨大な量そのものが手ごわい障害となっています。エクサバイトものデータがあり、そのかなりの部分がフィルムやテープのようなアナログ形式のままのため、アナログからデジタルへの移行が主要な懸念事項として浮上しています。同社は、今後数十年にわたってこの移行を推進し、古いフォーマットのメディアがデジタル時代に取り残されないようにしようと考えています。
拡張性も同じく差し迫った課題となっています。小さなチームであっても扱うデータの量は膨大です。そのため、効率的で拡張性の高いストレージ・ソリューションの必要性は明らかです。Starchiveのビジネスの原動力となっているのは、一度データを保存すれば埋め込みコードとAPIアクセスを介してどこにでもストリーミングできる機能です。さらに、大手クラウドプロバイダで発生するエグレス料金を回避するのも目的の1つです。出入りのコストが発生しないことが分かれば、予測可能な価格モデルを提示できます。Amazonのようなプラットフォームから公共インターネットにアクセスする際の法外なコストを見ると、多くの人が経済的な制約に直面していることが分かります。これに対して、Starchiveのビジョンでは、「エグレス料金不要モデル」を推進し、デジタル・アセットのための利用しやすく費用対効果の高いソリューションを提供することを目指します。
共同創設者のピーター・アゲラスト (Peter Agelasto) 氏の言葉を借りれば、「Amazonから公共インターネットを利用すると非常に高くつくため、アセットをクラウドに移行すると、可能であったはずの多くの興味深いビジネスや公開のアイデアがほとんど台無しになってしまいます」。
新しいAPIやオブジェクト・レイヤーなどの新技術を取り入れることは、チャンスであると同時に課題でもあります。これらのツールを使用すればファイル管理と共有を強化できますが、適応と学習を継続する必要があります。Starchiveは、膨大なコンテンツ量、技術統合、経済的影響といった複雑な問題に取り組んできました。同時に、ユーザー中心のアプローチを公約として掲げ、将来のデジタル・アセット管理をさらにインクルーシブで手ごろな価格のものにすることを約束しています。
デジタル・ストレージの状況の再定義を目指すStarchiveは、その野心を受け止めるパートナーを必要としていました。同社の経営陣がSeagateとそのLyve Cloudプラットフォームに関心を示したとき、それがストレージ技術を次の段階に進化させるものであることを認識しました。それは技術だけの問題ではありませんでした。卓越とイノベーションを求めるStarchiveに共鳴する同志としての姿をSeagateに見出したのです。
多くの困難があったにもかかわらず、Starchivesのビジョンに対する取り組みが揺らぐことはありませんでした。同社は、コストや効率を犠牲にすることなく高い可用性を実現するソリューションを追及しました。その不屈の努力の結果見出したのがSeagateです。ストレージ業界のリーダーとして知られるSeagateは、驚いたことに起業家精神も発揮しました。Starchiveは、この提携によって、必要な技術力と専門知識を得ることができ、ミッションを強力に推進することが可能になりました。
Seagateのハードウェア品質に対するStarchiveの信頼は、特に以前のベンダーとの問題で培われた、パートナーシップに対する同社の優れた鑑識眼を証明するものです。Starchiveが求めていたのは、単なる協力者ではなく、イノベーションと品質への取り組みを共有できるパートナーでした。同社は、Seagateに、単なる協力者ではなく、メディアとエンターテインメントの業界や日進月歩の新しい映像業界にふさわしい次世代ソリューションの構築を目指す共同イノベーターの姿を見出しました。
「ストレージ・エコシステムにおける老舗のような存在と考えていた会社に、当社の顧客により良いサービスを提供できるよう支援してくれる起業家精神にあふれたチームがいるとは思ってもいませんでした」と、アベリット氏は語っています。
Seagateと提携することで、Starchiveは業界をリードし、デジタル・ストレージ・ソリューションの新時代を切り開く態勢を築くことができました。
Starchiveは、Seagateとのコラボレーションによって、顧客が抱えている重要な課題に対処し、以前は不可能であった規模で顧客にサービスを提供できるようになりました。Seagateの拡張性を生かすことで、さらに大規模な顧客にアプローチできるようになりました。この容量拡大はStarchiveにとって歴史的な転換点となりました。これまで数百テラバイトのデータを管理していたのが、ペタバイトのデータを持つ個別の顧客を扱うようになったのです。メディアとエンターテインメントの業界で有名なSeagateブランドとのコラボレーションは、グラミー賞受賞歴のあるStarchiveの顧客から熱狂的な支持を得ています。このような顧客は、ドライブ技術におけるSeagateの伝統を認識し、信頼を寄せているからです。
難題だったのは、膨大なデータを顧客が管理していたことです。例えば、ある有名なシカゴのクラシック音楽FMラジオ局は、LTOドライブに膨大なテラバイト数のデータを保存していました。これらのドライブがいっぱいになりかけたため、データをクラウドに移行することが急務となっていました。Starchiveは小規模なチームであるため、この課題はかなり重たいものでした。しかし、Seagateの技術的なサポートとハードディスク・ドライブ・ソリューションにより、効率的でシームレスなソリューションを実現できました。Starchiveはこの相乗効果を活用し、クラウド上のコンテンツの価値を最大化する顧客の取り組みを支えています。
Starchiveは、全国的に有名な大手音楽フェスティバルやエンターテインメント・フェスティバルなどの顧客を抱えています。このような顧客は、毎日テラバイト単位のコンテンツを生み出す可能性があります。特にリモート拠点では、このような大量のコンテンツを管理するのは大変な作業です。Lyve Mobileのハードディスク・ドライブをイベント会場へ直送するといったSeagateの革新的なソリューションによって、このプロセスが大きく変わりました。コンテンツをより簡単にクラウドにアップロードできるようになったため、オフィスに戻って手作業でアップロードするといった面倒な作業はもう必要ありません。これはStarchiveにとって大きな変革でした。顧客にさらに効率的かつ大規模にサービスを提供できるようになったからです。
Seagate社内に起業家精神がいきづいていることを発見し驚きを覚えました。当社の顧客のニーズに対処するためのSeagateチームのアプローチとその技術は、この分野での当社の10年にわたる経験に完璧に沿ったものでした。強力なサービスを創造するために長く探し求めていたパートナーが見つかったのです。
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