割り当て単位サイズ
ファイルをディスクに書き込む際に、割り当て単位サイズでデータを記録するサイズの最小単位を指定します。例えば、あるボリュームの割り当て単位サイズが1MBに設定されていると、そのボリュームに書き込めるデータの最小単位は1MBになります。ファイルのサイズが1MB未満でも、割り当て単位サイズが1MBであるためにファイルは1MBを使用します。
NAS OS 4.1以前では、割り当て単位サイズは1MBになります。
NAS OS 4.2以降では、割り当て単位サイズは4Kになります。
つまり、NAS OS 4.2を実行しているSeagate NASに小さいファイルをコピーすると、NAS OS 4.1以前を実行しているデバイスに比べて使用される容量が少なくなります。
重要な注意:4.2にアップデートするNASに保存されていたファイルはすべて、以前の割り当て単位サイズに基づいた容量を引き続き使用します。アップデート後に追加されたファイルには、新しい割り当て単位サイズが適用されます。Seagate NASデバイスのボリュームに新しい割り当て単位サイズを適用するためのフォーマットは必要ありません。4.2へのアップデート後に既存のボリュームは自動的にフォーマットされます。
古いファイルは、ネットワーク上または外付USB DASなどの別の場所に移動し、その後でNASの共有に戻すことによって変換できます。このプロセスを実行する際は、意図しないデータ損失の可能性を考えて、データを複数の場所にコピーすることを強くお勧めします。
例
状況 - 大量の小さいファイルをNAS OS 4.1以前の共有にコピーしようとしています。コンピュータからこれらのファイルの合計が100GBと報告されたとすると、共有にコピーするした場合にはさらに大幅に容量が増えます。このような場合、NASボリュームにファイルに対して十分な容量があるように見えるにも関わらず、ディスク容量不足エラーが発生することがあります。
理由 - 通常の外付および内部HDDをフォーマットすると利用できるオプションが512、1Kまたは4Kであるのに対して、NAS OS 4.1以前のデバイスでは割り当て単位サイズが1MBになります。そのため、1MB未満の小さいファイルをNAS OS 4.1以前の共有にコピーすると、ボリュームで1MBの容量を使用します。
一度にコピーするファイルが1つの場合は、影響はそれほど大きくありませんが、小さいファイルを大量にコピーすると、違いは明らかです。
2進法と10進法
Windowsでは、2進法に基づいて容量が計算されますが、NAS OSは同じ容量を10進法で計算します。1TBの内部ドライブや外付ドライブがWindowsでは931.39 GBと表示されるのも、そのためです。
つまり、10進法と2進法で同じストレージ容量を表現しているのです。
例えば、A地点とB地点の距離を測りたいとします。 距離は1キロメートル、あるいは0.621マイルです。同じ距離ですが、測定単位が違うために数値も異なります。
旧バージョンのOSXでも同じような違いがありました。OSX 10.6以降ではこの問題は発生していません。
Windowsコンピュータに接続されている内部および外付ドライブも同じ原理です。詳しくは、『ハードディスク・ドライブで報告される容量がドライブのラベルに記載されている数字より小さい理由は?』の記事をご覧ください。
ドキュメントID:194563および米国国立標準技術研究所のホームページ (http://physics.nist.gov/cuu/Units/binary.html) もご覧ください。